ホームへもどるひらがな文の読み困難漢字の読み困難新しい教材の提案学習の流れ教材の構成  
 
 

ひらがな文の読み困難
前へ

 読み困難はひらがなだけに限ったものではありません。
 ひらがな文に読み困難を示す子どもは、学年が上がるにつれて、少しずつ、ひらがな文の読みが改善される傾向にあることが、事例研究の中で指摘されています。事例研究は、ひらがな文の読みが改善されることで、読み困難の問題は解決するのではなく、漢字の読み困難を併せて示すことが多いことを教えています。
この点については、ひらがな文に読み困難を示す子どもの中に、漢字の読み困難を示す者がとても多いことが、わかってきました(Gotoら,2008)。
 漢字の読み困難は、日常生活の中での困難に直結します。特に、高学年では、学習内容は、単語として、漢字で表わされます。したがって、漢字の読み困難は、学習上の困難に直結します。読めない漢字は、書くことが難しくなります。したがって、漢字の読み支援は、書くうえでも、また教科の学習においても、とても大切です。
 私たちは、また、聴覚記憶が弱い事例で、漢字単語の読みが難しいことを明らかにしてきました(Gotoら,2008)。聴覚記憶は、単語などの読みの学習にどのように関係しているのでしょうか?この点について、単語の読み学習には、聴覚記憶が大切な役割を果たすことが、指摘されています。Duyckら(2003)の研究について、少し詳しく記しましたので、見てください。
 Duyckら(2003)の研究では、聴覚記憶が妨害を受けた状態で読みの学習をするとき、特に単語の視覚的イメージが乏しい条件では、読み学習が難しくなることが指摘されました。彼らは、単語の視覚的イメージを高める働きかけを行う条件について検討しました。その結果、単語の視覚的イメージを高めた条件では、単語の読み学習が改善されることを明らかにしました。
 私たちは、Duyckら(2003)の研究を工夫し、視覚的イメージの効果を、漢字の読み困難を示す子どもで検討しました。その結果、漢字単語の視覚的イメージを高めた場合には、漢字単語の読み習得が著しく改善されることがわかりました。学習に先立って、写真やイラストなどを用いて、漢字単語の読みについての視覚的イメージを形成しておくことが読みの学習を促進する上で有効です。

聴覚記憶と音韻ループ

新しい教材の提案
次へ