特異性発達障害・発達性読み書き障害の診断に役立つシートです。稲垣真澄『特異的発達障害 診断・治療のための実践ガイドラインーわかりやすい診断手順と支援の実際ー』(診断と治療社、2010年)の「読み書き症状チェック表」に基づき作成しました。
全部で3シートあります。
各ページごとに「学力」「読字」「書字」について伺います。
該当する項目にチェック(クリック)して、最後に判定ボタン(3ページ目)を押してください。
チェックがぬけている場合は判定ができません。はじめからチェックをし直す場合はリセットを押してください。尚、総合的診断に際しては、問診や診断、知能検査、認知特性の抽出が必要です。本シートは現在有する読み書きのつまずきの可能性についてチェックするものです。
また、個別の対応は、学校の先生や専門家に相談しましょう。それぞれの地域には、特別支援教育を推進し支援するために様々な機関があります。
著しく遅れている(2学年以上、あるいはまったく授業がわからない) |
遅れている(約1学年~2学年、あるいは授業についていけない) |
やや遅れている(当該学年の平均以下) |
遅れていない(当該学年の平均くらい) |
① 心理的負担 | 字を読むことを嫌がる | |
長い文章を読むと疲れる |
② 読むスピード | 文章の音読に時間がかかる | |
早く読めるが、理解していない |
③ 読む様子 | 逐次読みをする(文字を一つ一つ拾って読むこと) あるいは、逐次読みが続いた |
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単語または文節の途中で区切ってしまうことが多い(chunkingが苦手) | ||
文末を正確に読めない | ||
指で押さえながら読むと、少し読みやすくなる | ||
見慣れた漢字は読めても、抽象的な単語の漢字を読めない |
④ 仮名の誤り | 促音(「がっこう」の「っ」)、撥音(「しんぶん」の「ん」)や拗音など 特殊音節の誤りが多い |
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「は」を「わ」と読めずに、「は」と読む | ||
「め」と「ぬ」、「わ」と「ね」のように、形態的に似ている仮名文字の誤りが多い |
⑤ 漢字の誤り | 読み方が複数ある漢字を誤りやすい | |
意味的な錯読がある(「教師」を「せんせい(先生)」と読む) | ||
形態的に類似した漢字の読み誤りが多い(「雷」を「雪」のように) |
① 心理的負担 | 字を書くことを嫌がる | |
文章を書くことを嫌がる |
② 書くスピード | 字を書くのに時間がかかる | |
早く書けるが、雑である |
③書く様子 | 書き順をよく間違える、書き順を気にしない | |
漢字を使いたがらず、仮名で書くことが多い | ||
句読点を書かない | ||
マス目や行に納められない | ||
筆圧が強すぎる(弱すぎる) |
④仮名の誤り | 促音(「がっこう」の「っ」)、撥音(「しんぶん」の「ん」)や拗音など特殊音節の誤りが多い | |
「わ」を「は」、「お」と「を」のように、耳で聞くと同じ音(オン)の表記に誤りが多い | ||
「め」と「ぬ」、「わ」と「ね」のように、形態的に似ている仮名文字の誤りが多い |
⑤漢字の誤り | 画数の多い漢字の誤りが多い | |
意味的な錯読がある(「草」を「花」と書く) | ||
形態的に類似した漢字の書き誤りが多い(「雷」を「雪」のように) |
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