■トラブルケースファイル〜解説編〜


ケース1:迷惑メールと架空請求書

自分のメールアドレスを、どこにでも登録をしていませんか?怪しげなサイトや、懸賞への応募、いつも利用しているレンタルショップ・・・。メールアドレスをはじめ、それらの個人情報はどのようなルートを通って悪いことを企む人たちに渡るか分かりません。情報を売り買いする闇の業者もあります。また、メールアドレスは英数字の組み合わせでできています。その特徴を利用して、数字や文字をコンピュータでランダムに組み合わせて大量のメールを一度に送信することによって、送信エラーになればそのアドレスは存在しない、きちんと送信されればそのアドレスは存在する、というように、個人の特定はできませんが多くの人のメールアドレスを収集することができます。そうやって収集したメールアドレスに、今度は出会い系サイトの案内や一方的な広告など、様々な迷惑メールを送りつけます。また、それらの迷惑メールに返信をしてしまうと「このアドレスは反応があった!」ということで、さらに多くの迷惑メールや架空請求書などが送られてきます。さらにその架空請求書の支払いをすると、どんどんエスカレートをします。 まず大切なのは、メールアドレスを無闇に教えないこと。そして、迷惑メールは無視することです。

ケース2:ネットオークションのトラブル

インターネット上でのオークションは、使い方によっては大変便利で、得をすることもあります。ただ、ネット上でのやり取りであることを悪用して、詐欺などの犯罪に利用されることも少なくありません。ネットオークションを利用する際には、オークションサイトの公示している利用についての注意事項をよく理解してから利用しましょう。利用は自己責任です。出品者は信用できるか、その値段は妥当か、振込指定口座は過去に犯罪に利用されたことはないか、など、自分で確認し、納得ができたら取引をしましょう。出品者から連絡はあったが、こちらからは連絡できないなどはもってのほかです。犯罪に利用されたことのある口座番号などを公開しているオークションサイトもありますので、必ず確認をするようにしましょう。

ケース3:無料サイトの危険

一方的に送りつけられる広告メールの中には「完全無料」「1週間利用料無料」などとうたわれた案内があります。案内をよく読むと、どうやら確かに無料のようです・・・。でも、さらによく見てみましょう。誰も読まないような場所や細かい字で書かれた利用規約に、何が書かれているかわかりません。期間内に登録抹消の手続きをしないと自動的に正式登録されてしまったり、案内のあった無料サイトは確かに無料でも、その無料サイトを利用すると、同時に別の有料サイトへの登録に同意したことになったりすることがあります。利用規約は、必ず全文に目を通し同意できる内容かどうか確認をしましょう。 まず大切なことは、怪しげなサイトにはアクセスをしないことです。

ケース4:出会い系サイトの誘惑

出会い系サイトでは匿名や仮名で、実際に面識がなくても異性の友人を作ったり、コニュニケーションを取ることができます。だれでも簡単に利用することができることから、中高生や、小学生までもが気軽にアクセスをしてしまうことがあります。でも、出会い系サイトはその匿名性を悪用し、嘘の情報を交換することが簡単にできます。男性が女性になりすましたり、はじめから悪意を持って用意周到に相手を呼び出したりすることが可能です。被害にあわないためには、出会い系サイトを利用しないことが一番です。このように匿名性の高いサイトには危険な罠があることを肝に銘じ、いつでも安易に個人情報を教えないことが大切です。 また2003年9月には出会い系サイト規制法が施行され、18歳未満の子供を出会い系サイトで異性交際の相手として誘う行為を禁止し、きつい罰則が定められています。これは反対に、子供の方から募集行為を行うことも罰則の対象になります。



ケータイやネットに関わる事件、トラブルは、以上のほかにも様々に存在します。利用者が慎重になるにつれて、犯罪の手口も巧妙さを増していきます。また、ネットトラブルでは、事件の被害者になると同時に自分が加害者になってしまう、ということもあります。大切なのは、何かをする前にはそれが本当に安全かどうか、信用できるかどうか考えてみること。行動に責任を持つこと。個人情報は不用意に漏らさないこと。怪しげなサイトには近づかないこと。それでももしトラブルに巻き込まれたら、すぐに各種機関の相談窓口に相談をしましょう。



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